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【ウルトラ大速報】ついに出た! ソニーブランドのPalm『PEG-S500C/S300』──メモリースティックやジョグダイヤルなどソニーらしい特徴が満載


2000年7月13日

クリックすると拡大されます
本日正式発表されたソニーブランドのPalm。写真はモノクロモデルの『PEG-S300』


(クリックすると拡大表示します。)


昨年の『COMDEX Fall'99』で開発表明がなされて以来、話題を集めてきたソニーブランドのPalmが、ついに発表された。外観に関しては、6月に米国・ニューヨークで開催された“PC EXPO 2000”ですでに公開されているが、肝心の機能に関しては情報不足で、やきもきしていた読者も多かったことだろう。

今回、ASCII24編集部では、短時間ではあるがこの『PEG-S500C/S300』の実機に触れることができたので、超ファースト・インプレッションという形で、操作性や機能の概要についてレポートする。

ついにベールを脱いだ野心作
さて、さまざまな憶測と話題にこと欠かなかったソニー製Palmだが、個人的には思った以上にシンプルでオーソドックスなデバイスという第一印象を持った。某新聞社系ニュースサイトでは、音楽配信に対応しているなどの先走った報道までされていたが、そもそもアラーム以外の音が出ない。筐体も直線を主体としたシンプルなデザインで、素材はプラスチック。PCG-505シリーズのようなマグネシウム合金製ボディを期待していたユーザーはやや肩透かしを食らったのではないだろうか?

とはいえ、製品がソニーらしい試みが随所に散りばめられた野心的なデバイスであることも確かだ。“肩透かしを食らった”といっても、それは“ソニーブランドのPalm”という言葉に、妄想にも似た過剰な期待を寄せてしまったがためで、実際、製品にはメモリースティックスロットやジョグダイヤルの搭載など、ソニーならではフィーチャーが数多く盛り込まれている。後述するようにスペック的にも充実しており、その力の入れようは触ってすぐにわかる部分だ。

コンパクトでも侮れない基本スペック
第1世代となった、今回のラインナップでは、カラーモデルの『PEG-S500C』と、モノクロモデルの『PEG-S300』という2製品が用意されている。“ビジネスで使えない色は売れない”と言われる米国市場を意識したためか、本体には暗いブルー(PEG-S500C)とダークグレー(PEG-S300)の落ち着いたカラーを選択している。

カラーモデルの『PEG-S500C』
カラーモデルの『PEG-S500C』



PEG-S500CとS300は、基本的なスペックは同等で、違いは液晶だけだ。カラーモデルのPEG-S500Cは、明るい場所では反射型液晶として機能し、バックライトも利用できる“半透過型”のTFT液晶を採用している。解像度は160×160ドットで、最大256色の表示が可能。バックライトが暗いため、透過型TFTを採用したPalmIIIcに比べかなり見づらく感じたが、光の強い屋外では画面が見やすく、常時バックライトが必要なPalmIIIcよりバッテリーの持続時間が長い。

モノクロモデルの『PEG-S300』
モノクロモデルの『PEG-S300』



一方、モノクロモデルのPEG-S300の液晶は従来どおり解像度160×160ドット/16階調のグレースケール表示に対応した反射型のモノクロ液晶を搭載している。

本体メモリーは8MBで、外部インターフェイスは、赤外線/シリアルに加え、USBに対応。本体にはUSB接続のクレードルが付属する。バッテリーはリチウムイオンで、約15日間の連続使用が可能。サイズは縦114.7×幅70.9×高さ15.2mmとコンパクトで、手の小さな女性でも持ちやすいのではないだろうか。プラスチック製の本体は多少チープに感じなくもないが、そのぶん重量は120gと、現行のカラーPalmで最軽量。ここは持ち運びやすさを最優先にしたのだろう。

PalmVxの縦115.5×横79×厚さ11.35に比べると、縦横の面積が約10パーセント小さく、4mmほど厚い計算になる。カラーモデルとして最小/最軽量だが、モノクロモデルの中でもコンパクトな部類に入るのは言うまでもない
PalmVxの縦115.5×横79×厚さ11.35に比べると、縦横の面積が約10パーセント小さく、4mmほど厚い計算になる。カラーモデルとして最小/最軽量だが、モノクロモデルの中でもコンパクトな部類に入るのは言うまでもない



注目の新機能──ジョグダイヤルとメモリースティック
ハード面でソニーらしさを感じるのは、やはり本体上部に装備した“メモリースティック”スロットと左側面に用意した“ジョグダイヤル”だろう。

メモリースティックスロットは本体上部の中央に装備。その左には赤外線ポートが見える
メモリースティックスロットは本体上部の中央に装備。その左には赤外線ポートが見える



メモリースティック内のデータをPalmで扱うには、内蔵アプリケーションの“Memory Stick Gate”を利用する。Memory Stick Gateは、内蔵メモリー/メモリースティック内のファイルをタブで切り替えて一覧表示でき、ペンまたはジョグダイヤルを使って簡単にファイルの移動やコピーができるようになっている。

PEG-S500C/S300が対応するのは、最大64MBのメモリースティックで、パッケージには8MBのメモリースティックを同梱。内蔵メモリー内のデータやアプリケーションのバックアップを取ったり、逆にPC上でダウンロードしたPalm用のソフトや画像ファイルに利用することができる。

シリアルコネクターは独自仕様。なぜかPalmシリーズのシリアルコネクターには互換性が考慮されていない
シリアルコネクターは独自仕様。なぜかPalmシリーズのシリアルコネクターには互換性が考慮されていない



ソニーはメモリースティックサイズのBluetoothユニットなどの周辺機器を提供する予定で、将来的な対応も検討しているという。また、メモリースティックからのブートやアプリケーションの自動起動などに関しても対応可能であるという回答を得た。

ジョグダイヤルは本体左側面に装備。左手で持つと、ちょうど親指がフィットする。ダイヤルの回転でメニュー移動、ダイヤルを押すことでメニュー選択ができる
ジョグダイヤルは本体左側面に装備。左手で持つと、ちょうど親指がフィットする。ダイヤルの回転でメニュー移動、ダイヤルを押すことでメニュー選択ができる



一方、操作性の面で大きいのがジョグダイヤルの装備である。ジョグダイヤルはすでに携帯電話やバイオノートでおなじみだが、操作時に両手がふさがってしまうペン操作に比べ、片手で簡単に操作できるのは使いやすい。ソニーでは、ジョグダイヤルの搭載により、内蔵アプリケーションやOSのインターフェースに細かなカスタマイズを加えたそうで、アドレス帳や予定表などの標準アプリケーションでもジョグダイヤルを使用できる。また“ランチャー”と呼ばれるアプリケーション選択用のメニューを新たに用意し、簡単にアプリケーションの切り替えができるようにした。

新たに装備されたランチャー。ダイヤルを回すとまずメニューが現われ、そこから使いたいアプリケーションを選択できる。同種の機能はすでにマイクロソフトの“Pocket PC”にあり、Palmにも欲しいと思っていた機能のひとつだ
新たに装備されたランチャー。ダイヤルを回すとまずメニューが現われ、そこから使いたいアプリケーションを選択できる。同種の機能はすでにマイクロソフトの“Pocket PC”にあり、Palmにも欲しいと思っていた機能のひとつだ



なんと、標準でメールやウェブが見れてしまう!
このように充実した機能を搭載したPEG-S500C/S300だが、同梱する周辺機器/標準アプリケーションも盛りだくさんな内容となっている。中でも特筆すべきなのは、メール/ウェブブラウジングといったインターネット機能を標準で備えている点である。

PEG-S500C/S300には、“モバイルコミュニケーションアダプター”と呼ばれる携帯電話/PHS用のインターフェイスユニットと、デジタル携帯電話(PDC方式)とPHS(DDIの64kbpsに対応)した接続ケーブルが標準で付属している。また、ビルドインアプリケーションとして、メールソフトの“MultiMail”、ウェブブラウザーの“Palmscape”、ネットワーク設定用の“ネット設定”を搭載しており、買ってすぐに手持ちの携帯電話/PHSに接続してインターネットが楽しめるようになっている。

PEG-S500C/S300に標準で付属する、携帯電話/PHS用インターフェース。本体の底部に接続して使用する
PEG-S500C/S300に標準で付属する、携帯電話/PHS用インターフェース。本体の底部に接続して使用する



これまでもPalm/WorkPadにアイ・オー・データ機器の『Snap Connect』や、TRG ProにNTTドコモのPHS端末を追加すれば通信を行なうことができたが、初心者には敷居が高く、周辺機器も決して安くなかった。インターネット機能は、Windows CE機やザウルスシリーズに対する大きな弱点であったため、標準状態でこれだけの通信機能が用意されているのは、大きな特徴といっていいだろう。

また、このほか標準ソフトとして、画像ビューアーの『PictureGear Pocket』と、(株)ジャストシステムが開発した日本語IMEの『ATOK Pocket』も用意されており、PictureGear Pocketを利用して顔写真入りのアドレス帳や赤外線を介した静止画像のやり取り、ATOK Pocketを利用した高い精度での日本語変換が可能になるという。この点に関しては、今後、実機の借用が可能になった時点で追ってレポートする。

価格に見合ったスペックを備えたオールインワンPalm
PEG-S500C/S300の価格はともにオープンプライスだが、予想実売価格はカラーモデルのPEG-S500Cが6万円前後、PEG-S300が5万5000円前後になる見込みだ。価格的には、すでに販売されているカラー版Palm『Palm IIIc』が5万円前後、モノクロモデルの『Palm Vx』や『WorkPad c3(50J)』が4万円前後、『Visor deluxe』が3万円以下である点を考えるとかなり高価だ。

しかし、前述したような豊富な本体の機能とソフトを搭載し、通信用インターフェースと8MBのメモリースティックを同梱していることを考えれば、決して高価ではない。現行のPalmでは通信機能がオプションで、2万円以上と高い周辺機器と複雑な手順が必要だ。その意味で、単に個人情報の管理だけではなく、メールの送受信などを楽しみたいというユーザーにとって最も現実的な選択肢である。

また、カラーモデルとモノクロモデルのどちらを選択するかに関しては、(1)価格差が5000円程度と少ない、(2)PictureGear Pocketを試用した画像表示やカラーのゲームコンテンツなどを楽しめる、という2点からカラーモデルの『PEG-S500C』の購入をお勧めする。

なお、今回対応するのはWindowsのみでMacintosh版の対応に関しては未定。ソニーブランドのPalmを望む声は、Macintoshユーザーからも多く聞かれるので、早期の対応を期待したいところだ。

●主なスペック



製品名
PEG-S500C PEG-S300


価格


オープンプライス
(実売6万円前後)


オープンプライス
(実売5万5000円
前後)


サイズ


縦114.7×幅70.9×高さ15.2mm


重量


120g


CPU


Dragonball EZ-20MHz


メモリー


8MB


表示機能


160×160ドット/
カラー256色


160×160ドット/
モノクロ16階調


液晶


カラー半透過型TFT


モノクロ反射型TFT


インターフェース


USB/赤外線/シリアル


OS


Palm OS 3.5ベース


電源


リチウムイオン充電池


バッテリー寿命


通常使用で約15日間


拡張性


メモリースティック
スロット×1


同期ソフト


Palm Desktop日本語版 Windows版


発売日


9月9日


●オリジナル内蔵ソフト



オリジナル内蔵ソフト


メモリー内蔵


Memory Stick Gate


ATOK Pocket


メモリースティック内蔵


PalmScape


MultiMail


gMedia


PictureGear Pocket


英和/和英辞典


CD-ROM収録


PalmScape


PalmScape Cruiser(PC用)


MultiMail


MultiMailコンジット(PC用)


PictureGear Pocket


PictureGear 4.2 Lite(PC用)


Palm Desktop


英和/和英辞典



●主なオプション




主なオプション


型番


価格


発売時期


USBクレードル


PEGA-UC500


未定


未定


シリアルクレードル


PEGA-SC500


未定


未定


トラベルキット


PEGA-TK500


未定


未定

(編集部 小林久)


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