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5000円から株投資ができるポケ株ワラント、一般投資家からの反応は上々


2000年9月12日

米ゴールドマン・サックス証券会社は12日、女性誌や情報誌などのメディアを対象に、8月8日に発表した少額投資商品『ゴールドマン・サックスカバードワラントポケット株(以下ポケ株ワラント)』の説明会を開催した。8月21日に証券会社2社から販売が開始されたが、一般投資家からの問い合わせも多く反応は上々という。


ゴールドマン・サックス証券、統括マネージングディレクターの土岐大介氏

ポケ株ワラントは通常の株投資と異なり、株自体ではなく“株を売買する権利”を証券化した有価証券に対して売買を行なう仕組み。株式であれば証券取引所が開いている朝9時から11時と午後0時30分から3時の間しか取り引きできないが、ポケ株ワラントの売買はゴールドマン・サックスが提供する市場で行なわれるため、朝9時から夜7時までリアルタイムに取引が行なえる。

また、投資に必要な資金では、実際の株式では単位株(1〜1000株など銘柄によって異なる)単位で取り引きされるため、人気の銘柄では最低限の取引でも数百万円が必要となる。これに対してポケ株ワラントは、0.01株を売買する権利、といったように、取引に必要な最低金額が5000円〜5万円程度になるよう、市場を提供するゴールドマン・サックスによって調整されている。また、銘柄はソニー、セブンイレブン、NTTドコモ、本田技研工業、マツモトキヨシなど、知名度が高い優良銘柄を揃えた(64銘柄)という。

ゴールドマン・サックスはこれまで、企業など大口投資家を対象に事業を行なってきたが、ポケ株ワラントで「これまで株式投資なんてと敬遠していたようなお客様と取引を行なっていきたい」(同社の土居バイスプレジデント)としている。今後は、サラリーマンが仕事の合間や帰宅後にじっくり投資できるよう、夜11時30分まで取引時間を延長したり、NTTドコモの“iモード”やエーユーの“EZweb”を通じてポケ株ワラントの取引が行なえるようにしていく計画という。


ゴールドマン・サックス証券バイスプレジデントの土居氏

8月の発表時に取り扱いを表明していたDLJdirect SFG証券(株)、イー・ウイング証券(株)、日興ビーンズ証券(株)、日本オンライン証券(株)の4社のうち、DLJdirect SFG証券とイー・ウイング証券はすでに8月21日から、取り扱いを開始している。

ワラント商品の売買を行ないたい顧客は、“取引に伴うリスクを承知している”旨が書かれた“確認書”を書面で証券会社と交わす必要がある。この書類のやりとりに数週間がかかるため、実際にポケ株ワラントの取引は始まったばかりで、まだ取引件数も少ない(実数は明らかにされていない)が、ポケ株ワラントの資料請求の数は、同じゴールドマン・サックスが3月に発売したワラント商品“eワラント”(利益、リスク共に高い)に比べて「10倍くらいある」(DLJdirect SFG証券の三浦マネージャー)という。


ファイナンシャルプランナーの藤沢久美氏

発表会には、テレビの投資番組や投資関連雑誌などで知られるファイナンシャルプランナーの藤沢久美氏が登場。「若いカップルにぜひポケ株で投資に親しんでほしい。結婚資金をポケ株で増やすなんていいのではないでしょうか。投資を通じて相手の本当の性格がわかっていいかも知れません。ポケ株で楽しく投資しましょう」と呼びかけた。

日経平均株価は毎日のニュースで何度も流されているし、ナスダック・ジャパンやマザーズの上場銘柄が何百万円の値を付けたといってはまたニュースになる。しかしながら、それを投資家の目で見ていた個人は一部の資産家に限られ、大多数の一般サラリーマンは景気の指標程度にしか見ていなかったのではないだろうか。この理由は、株式投資に興味がないからではなく、なんといっても大きな資金と暇(昼間の時間)が必要だからだろう。妻子や家のローンをかかえながら、利殖のために何百万円も投資できる人はそうそういないはず。

ところが、ポケ株ワラントはこういった意識を変えるに十分な可能性を持っている。なにしろ数万円で(株そのものではないが)有名銘柄が買える。本当なら298万円必要なNTTドコモに2万9990円から、同じく609万円ひつようなセブン-イレブン・ジャパンに6095円から投資できてしまう。しかも価格の変動は実際の株価とほぼ連動している。まだ2社しか扱っておらず、販売開始後間もないにも関わらず、問い合わせが多いこともうなずける。今後深夜まで取引時間が延長されたり、携帯電話経由で売買が行なえるようになれば、一気に大きな市場になる可能性がある。若者が電車の中で携帯電話をいじっているのは、メールでなく投資の売買だった、という時代が来るかも知れない。

(編集部 佐々木千之)


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