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インテル、2001年第1四半期に0.13μmプロセスのPentium 4を投入


2000年11月13日

インテル(株)は13日、米インテル社が7日(米国時間)に発表した0.13μmプロセス製造技術開発完了のアナウンスについて、日本の報道関係者向けに説明会を開催した。0.13μmプロセスで製造される製品は、2001年第1四半期に登場するデスクトップ向けプロセッサーであることが明らかにされた。

城浩二取締役
インテル、取締役兼開発・製造本部長の城浩二氏

説明を行なったのは、インテル取締役で開発・製造技術本部長の城浩二氏。城氏はまず、“開発完了”の意味として「来年からこの技術を使った製品が実際にHVM(ハイ・ボリューム・マニュファクチャリング、大量生産)が可能だということ。研究室レベルでの話ではない」と、インテルの0.13μmプロセス技術が実用レベルに達していることを強調した。

インテルのプロセス技術の推移。表上の“Pxxx”は、インテルが自社のプロセス技術に付けている呼び名
インテルのロジック・プロセス技術の推移表

城氏はインテルのロジック・プロセス技術の推移表を見せながら、インテルが2年ごとに新プロセス技術に移行していることを示した。今回の技術開発の検証で製造したSRAMやプロセッサーに使われているトランジスターは、ゲート長が70nm(ナノメートル、0.07μm)で世界最小かつ最速、ゲート酸化膜の厚みが1.5nmで最も薄いものとなっているという。

ゲート長70nmのトランジスター
0.13μmプロセスで製造したゲート長70nmのトランジスター
集積回路の断面
0.13μmプロセスで製造した集積回路の断面。長方形に見えるのが配線

また、インテルはこれまで、銅配線技術による回路の高速化手法について、「0.18μmプロセスでは、高アスペクト比(※1)であれば、アルミと銅の抵抗値(※2)の差は大きく影響しない」と主張してきたが、0.13μmプロセスでは回路の線の幅が狭くなるため、高アスペクト比が難しくなるとして、銅配線技術を採用した。0.18μmプロセスから導入しなかった理由としては、アルミ配線の設備を銅配線に変更するコストがかかることもあげている。

※1 アスペクト比は、集積回路内の配線の断面における縦横の比率。幅に対して高さが高いほど“高アスペクト比”となる。今回の銅配線技術でのアスペクト比は1.6:1としている。

※2 アルミの抵抗値に対して、銅の抵抗値はおよそ30〜40パーセント低いとされる。

銅による配線、高アスペクト比(1.6:1)、フッ化SiO2を使った低誘電率の絶縁材料の使用によって、インターコネクト(集積回路内の配線部分)の低抵抗化と低静電容量化を達成し、この2つの積で表わされる信号の遅延を、従来に比べて60パーセント削減したという。

2.09平方μmのメモリーセル
0.13μmプロセスで開発中の2.09平方μmの、SRAMメモリーセルの拡大画像

また、検証のため製造したSRAMは18Mbit品で「高い歩留まり」(城氏)が得られたという。SRAMの1つのメモリーセルは6つのトランジスターから構成されるが、そのセルの面積は2.45平方μmで、さらに来年より小さな2.09平方μmのメモリーセルを開発中としている。

0.13μmプロセスで製造する工場の立ち上げについては、2001年3月に、米オレゴン州の“Fab20”という工場で0.13μmプロセスでの製造を開始するのを皮切りに、第3四半期に米アリゾナ州の“Fab22”と米ニューメキシコ州の“D2”、第4四半期にアイルランドの“Fab24”と米マサチューセッツ州の“Fab17”と、2001年に5つの工場で開始する。これらの工場は200mmのシリコンウエハーを使用しているが、2002年の第1四半期には米オレゴン州の“D1C”で300mmウエハーを使用する0.13μmプロセスの製造を開始する。

0.13μmプロセス工場の立ち上げ計画
0.13μmプロセス工場の立ち上げ計画

2002年の第3四半期ないし第4四半期の段階で、0.18μmプロセスで製造される製品と、0.13μmプロセスで製造される製品が逆転する。その後2003年第3四半期にはすべての製品が0.13μmプロセスで製造されることになるが、その時点でさらに次の微細化プロセス技術が登場することになる。ただし、それが0.10μmプロセスなのか、あるいはもっと微細なプロセスになるのかは、「現時点では分からない」(城氏)としている。

0.13μmプロセスで製造される製品は、具体的にはプロセッサーを指すということだが、記者からの「どういった種類のプロセッサーから投入されるのか、Pentium 4からということになるのか」という質問に対し、城氏は「Pentium 4からから投入されることになるだろう。モバイル向けプロセッサーの投入も、それほど間はあかないだろう」という見通しを明らかにした。

Pentium 4は現時点では未発表だが、ダイサイズがPentium IIIよりもかなり大きくなることが予想される一方で、デスクトップ向けプロセッサー市場におけるAMDのAthlonとの競争の激化から、価格はPentium IIIの高クロックの製品とそれほど大きく違わないのではないか、という見方が出ている。インテルがこの時期に0.13μmプロセス技術について発表する背景には、製品発表の延期などによって多少ともゆらいだ感のある、インテルの技術に対するイメージの回復を狙うという意味と、0.13μmプロセスを早期に導入することでPentium 4の製造コストは下がる、という意志表示の表われととることもできるだろう。

(編集部 佐々木千之)


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