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ノベル、3D GUI“Xgl”を標準搭載した個人ユーザー向けLinux『SUSE Linux 10.1 日本語版』を発表


2006年5月22日
『SUSE Linux 10.1 日本語版』のパッケージ。6枚組のCD-ROMとDVD-ROM 1枚などが含まれる
『SUSE Linux 10.1 日本語版』のパッケージ。6枚組のCD-ROMとDVD-ROM 1枚などが含まれる
3D GUIを備えたデスクトップ環境“Xgl”では、仮想デスクトップを立体の側面に表示して、マウスやキーボードで切り替えられる
3D GUIを備えたデスクトップ環境“Xgl”では、仮想デスクトップを立体の側面に表示して、マウスやキーボードで切り替えられる

ノベル(株)は22日、個人ユーザー向けLinux製品の最新版『SUSE Linux 10.1 日本語版』(以下SUSE Linux 10.1)を6月2日に発売すると発表した。3Dグラフィックスユーザーインターフェース(3D GUI)を備えたデスクトップ環境“Xgl”を搭載するほか、不正アプリケーションからの保護ツール、モバイル環境でのネットワーク接続を使いやすくするツールなどを同梱している。価格はオープンプライスで予想実売価格は9240円。またオープンソースコミュニティーである“openSUSE”の開発コミュニティーサイトの日本語版の提供も開始される。

SUSE Linux 10.1は、Linuxカーネルの2.6.16.13をベースに構成されたディストリビューションで、openSUSEウェブサイト上などでダウンロード配信が行なわれている。製品版は6枚のインストールCD-ROMと1枚のインストールDVD-ROM、ユーザー登録用紙がパッケージに同梱されているほか、最大90日の無料インストールサポートなどテクニカルサポートを受ける権利が付属する。CD-ROMはx86系CPUの32bit環境に、DVD-ROMは32bit環境に加えてAMD64やIntel EM64Tの64bit環境に対応したバージョンが収録されている。またCD-ROMのうち5枚はオープンソースソフトウェアが、1枚にはGPLに準拠しないプロプライエタリーなアドオンソフトが収録されている。

SUSE Linux 10.1のデスクトップ画面の見本
SUSE Linux 10.1のデスクトップ画面の見本

基本的には個人ユーザーやホームユーザー向けLinuxディストリビューションとして構成されている製品で、Linuxデスクトップ環境としてはメジャーな“KDE”と“GNOME”の双方を収録している。個人ユーザーを重視した特徴として、繰り返しになるがSUSE Linux 10.1では3D GUIをサポートするデスクトップ環境Xglを標準で同梱している。XglではMac OS Xの“Aqua”やWindows Vistaの“Windows Aero”ように、グラフィックスチップ(GPU)の3D表示機能を利用して、ウィンドウやデスクトップ自体の表示に特殊効果をかけたり、3D表示を利用した仮想デスクトップ環境を実現できる。

Xgl上では、全画面表示されたアプリケーションを、このように曲げてデスクトップの隠れた部分を表示したり、ウィンドウをドラッグして動かすと、ぶるぶる震えるといった特殊効果がかけられる
Xgl上では、全画面表示されたアプリケーションを、このように曲げてデスクトップの隠れた部分を表示したり、ウィンドウをドラッグして動かすと、ぶるぶる震えるといった特殊効果がかけられる
ウィンドウの半透明化も随所で使用される。画面は“Alt+Tabキー”で表示中のデスクトップのアプリケーション切り替え画面を表示した様子で、アプリケーションのサムネイルが半透明で表示されている
ウィンドウの半透明化も随所で使用される。画面は“Alt+Tabキー”で表示中のデスクトップのアプリケーション切り替え画面を表示した様子で、アプリケーションのサムネイルが半透明で表示されている
ノベル 営業本部 システムエンジニアリンググループ Linux Solutions担当マネージャーの岡本剛和氏
ノベル 営業本部 システムエンジニアリンググループ Linux Solutions担当マネージャーの岡本剛和氏

SUSE Linux 10.1についての説明を行なった同社営業本部 システムエンジニアリンググループ Linux Solutions担当マネージャーの岡本剛和氏によると、Intel 855チップセット内蔵のグラフィックス機能でも動作するとのこと。実際に同チップセット搭載のノートパソコンにインストールされたものを操作してみたが、ウィンドウの変形や半透明化、立方体形に表示される仮想デスクトップの回転といった操作を行なっても、レスポンスは軽快で快適に扱えた。Intel 915 ExpressクラスのGPU機能であれば、再生中のビデオ画面を半透明化したり、回転させるといった処理もこなせるという。

またSUSE Linux 10.1には、同社が開発したセキュリティーソフト“Novell AppArmor 2.0”が搭載されている。ウイルスや悪意あるソフトウェアの侵入や動作を防ぐソフトウェアで、セキュリティーポリシーの設定を簡単にするといった工夫がこらされている。また“NetworkManager”と称するネットワークアプレットでは、有線LAN/無線LAN接続を状況に応じて使い分けるモバイルノートなどで、ネットワーク接続設定をユーザー権限から簡単に切り替えることが可能になる。また電源管理機能の強化やiPod、PDAなどのモバイルデバイスとの同期、Intel Core Duoプロセッサーのサポートなども導入されている。オープンソースソフトウェアだけでなく、Adobe ReaderやReal Player、日本語アウトラインフォント“IPAフォント”などもパッケージに同梱される。Linuxカーネル以外に同梱される主なソフトウェアは、以下のとおり。



     
  • KDE 3.5.1
  •  
  • GNOME 2.12.2
  •  
  • Firefox 1.5.0.3
  •  
  • Thunderbird 1.5
  •  
  • GCC 4.1.0
  •  
  • OpenOffice.org 2.0
  •  
  • GIMP 2.2.10
  •  
  • Xen 3.0.2(仮想マシンソフトウェア)
  •  
  • Beagle 0.2.0(デスクトップ検索)

同梱されるGUIベースの管理ツール“YaST”。ハードウェア設定やアプリケーションのインストールなどをGUIベースで実行する、SUSE Linux独自のツール
同梱されるGUIベースの管理ツール“YaST”。ハードウェア設定やアプリケーションのインストールなどをGUIベースで実行する、SUSE Linux独自のツール

動作環境については、CPUはIntel Pentium〜Pentium 4、XeonまたはAMD Athlon/XP/MP/64、Duron、Sempron、Opteronなど。メモリーは最小256MB(512MB推奨)、HDDは最小500MB(標準システムで3GBを推奨)となっている。

また同社ではSUSE Linux 10.1の発表に合わせて、SUSE Linuxの開発コミュニティーであるopenSUSEのウェブサイトの、日本語版(http://ja.opensuse.org/)を開始するとしている(本稿執筆時点では稼働していない)。英語版サイトのトップページなどを日本語化することで、国内開発者の参加増加を期待している。

(編集部 小西利明)


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