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サン、“Sun Ray Hot Desk アーキテクチャー”を公開−−小型のクライアントマシン『Sun Ray 1 エンタープライズ・アプライアンス』も併せて発表


1999年9月20日

サン・マイクロシステムズ(株)は、オペレーティング環境やアプリケーション、ユーザー環境の作業を全てサーバーで管理/実行する“Sun Ray Hot Deskアーキテクチャー”を発表した。本日の発表では、同アーキテクチャーを構成する3要素−−基盤技術である“Hot Desk テクノロジー”、クライアント用マシン『Sun Ray 1 エンタープライズ・アプライアンス』、サーバー用ソフトウェアである『Sun Ray エンタープライズ・サーバー・ソフトウェア』の機能紹介が行なわれた。

Sun Ray 1エンタープライズ・アプライアンス
Sun Ray 1エンタープライズ・アプライアンス



都内のホテルで行なわれた発表会では、同社の代表取締役社長である菅原敏明氏が、「当社は、エンドユーザー向けのネットワークデバイス“webtop.com”、企業用アプリケーション向けのコンポーネント/プラットフォーム“portals.com”、サーバー製品/技術である“datacenter.com”と、3つのターゲットに焦点を合わせたアーキテクチャーを開発している。今回の“Sun Ray Hot Desk アーキテクチャー”はwebtop.comの一環。クライアント側におけるOS/セキュリティ/バックアップの管理を必要としない、新しいネットワークコンピューティングだ」と語った。

サン・マイクロシステムズの代表取締役社長である菅原氏
サン・マイクロシステムズの代表取締役社長である菅原氏



続いて、製品事業統括本部長の細井洋一氏が同アーキテクチャーのコンセプトについて説明し、「例えば電話機は、モジュラージャックを外せば持ち運び可能で、違う場所でも使用できる。また、電話機自体は簡単な基板しか持たず、通信作業の大部分は電話局の交換機が行なっている。また、年月が経っても電話機自体はアップグレードを必要としない。今回のアーキテクチャーの開発では、“シンプル”“集中管理”“アップグレード一切不要”といった電話機の要素を重視した」と語った。

同社の製品事業統括本部長である細井氏
同社の製品事業統括本部長である細井氏



次に、細井氏はSun Ray 1エンタープライズ・アプライアンスおよびSun Rayエンタープライズ・サーバー・ソフトウェアを解説した。

Sun Ray 1エンタープライズ・アプライアンスは、クライアント用の端末で、OSは搭載しない。CPUに同社製のmicroSPARC II-ep(100MHz)を使用するほか、最大解像度1280×1024ドット/24bitカラーの描画能力を持つ2Dグラフィックスアクセラレーターを搭載している。インターフェースは10/100BASE-TのEthernetポートを1基、USBポートを4基(うち2基は付属のUSBマウス/キーボードの接続に使用)を搭載。また、ISO-7816準拠のスマートカードリーダーを1基搭載し、個人認証をスマートカード経由で行なう。本体サイズは幅102×奥行280×高さ306mmで、重さは1.8kg。価格は5万8000円で、本日より販売している。

アプライアンスの背面。各ポートが装備されている
アプライアンスの背面。各ポートが装備されている



Sun Rayエンタープライズ・サーバー・ソフトウェアは、Sun Ray 1エンタープライズ・アプライアンスの管理用ソフトウェアで、Sun Enterpriseサーバーにインストールして使用する。同ソフトはユーザー認証/確認を行なう“認証マネージャー”と、Sun Ray 1エンタープライズ・アプライアンスとサーバー間でのセッションのマッピングを行なう“セッション・マネージャー”、ユーザー管理とモニタリングを行なう“アドミニストレーション・ツール”で構成される。対応OSはSolaris2.6/7となっており、価格は用途によって異なるが、シングルCPU用が8万9000円から、ワークグループ用が17万9000円から、エンタープライズ用が46万7000円からとなっている。同製品も本日より販売を行なっている。

細井氏は「今回のアーキテクチャーにより、エンドユーザーはスマートカードで簡単にアクセスすることが可能で、クライアントマシンのアップグレード/メンテナンスは一切不要になる。一方システム管理者は、サーバー側の管理だけに集中することが可能となり、TCO(Total Cost of Ownership=管理コストをも含めた、コンピューターにかかる経費の総計)の削減を実現できる。複数の人が1台のマシンを使用するコールセンター/ヘルプデスク、不特定多数のユーザーが1台のマシンを使用する教育/金融サービス/官公庁に最適だ」と語った。

次に、米サン・マイクロシステムズ社のInformation Appliance & Webtop部門のエンジニアを務めるDuane Northcutt氏が“HotDeskテクノロジー”について説明した。同テクノロジーは、サーバーとSun Ray 1エンタープライズ・アプライアンス間の通信プロトコルに“Hot Deskプロトコル”を採用しているという。同プロトコルは、電源ONの際に初期化を行なうDHCP(Dynamic Host Configuration Protocol)、カード挿入時の認証を行なうTCP(Transmission Control Protocol)、キーボードのタイピングなどのイベント入力および描画を行なうUDP(User Datagram Protocol)で構成される。“Hot Deskプロトコル”は各企業およびサービスプロバイダーにライセンス供給する予定だという。

米サン・マイクロシステムズ社のDuane Northcutt氏
米サン・マイクロシステムズ社のDuane Northcutt氏



最後に、製品事業統括本部の北野敬介氏が、同アーキテクチャーを利用したシステムのデモンストレーションを行なった。

スマートカードを手にデモンストレーションを行なう製品事業統括本部の北野敬介氏
スマートカードを手にデモンストレーションを行なう製品事業統括本部の北野敬介氏



まず、アプライアンスのカードスロットに個人情報が記録されたスマートカードを挿入。サーバー上のSun Rayエンタープライズ・サーバー・ソフトウェアが“認証マネージャー”でユーザー認証を行なった後、セッション・マネージャーがセッションを開始する。北野氏は、アプライアンスの電源が急に落ちても、電源再投入後にセッション途中の環境を瞬時に呼び出す機能も紹介した。

スマートカードを挿入したアプライアンス
スマートカードを挿入したアプライアンス



スマートカード挿入直後に表示される認証画面。認証は瞬時に行なわれる
スマートカード挿入直後に表示される認証画面。認証は瞬時に行なわれる



アプライアンスの前で、スマートカードを手にポーズをとる菅原社長
アプライアンスの前で、スマートカードを手にポーズをとる菅原社長

(編集部 寺林暖)


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