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【ワイヤレスジャパン2006 Vol.9】水から水素を抜き出す“マイクロ燃料電池”――開発企業社長を直撃!


2006年7月21日

アクアフェアリー(株)が開発したマイクロ燃料電池が“ワイヤレスジャパン2006”の(株)エヌ・ティ・ティ・ドコモのブースに展示されており、非常に注目を集めている。今回、アクアフェアリー 代表取締役社長の相沢幹雄(あいざわ みきお)氏と副社長で開発を担当した杉本正和氏に話を伺った。

アクアフェアリー 代表取締役社長の相沢幹雄氏と副社長で開発を担当した杉本正和氏
アクアフェアリー 代表取締役社長の相沢幹雄氏(右)と副社長で開発を担当した杉本正和氏(左)

FOMA携帯電話機の外付け充電池として展示されているこの燃料電池の燃料となるのは水と同社が独自に開発した水素発生剤。水素発生剤で水から酸素を抜き出して水素を発生させ、これを発電セルに送ることで水素は水素イオンと電子に分かれる。そして電子が発電セルの燃料極から空気極に移動することで発電する。

ちなみに燃料は水(水素と酸素)が含まれれば、たとえばお茶でもよさそうだが「不純物が含まれるのは好ましくない」とのことでNG。展示されていた試作品に関しては、水と水素発生剤がカートリッジの中にあらかじめ入っており、ユーザーが水を足したりする必要はないそうだ。

マイクロ燃料電池写真
今回のマイクロ燃料電池試作品。ちなみに外側の穴は酸素を逃がすためのものだという

このマイクロ燃料電池が注目されている理由は、NTTドコモが従来試作品していたメタノール燃料電池と比較して、4分の1以下のサイズと2倍以上の出力を実現している点である。試作品は幅24×奥行き24×高さ70mm/約45gというサイズ・重量を実現しており、これで携帯電話機を3回フル充電できるという。ただ、水が燃料ということで価格面でも優位性が期待できそうだが「(価格については)ご勘弁を」とのことで残念ながら教えてもらえなかった。

来年には製品化する予定だが、今回展示されていたものはあくまで試作品だという。製品化するにあたり、形状やサイズなどはまだ未定で「たとえば充電回数を1回にして、さらに小型化する」といったことも検討しているという。さらに携帯電話機本体への組み込みも研究中とのことで、来年には“燃料電池ケータイ”が登場するかもしれない。

同社は化成品などの製造を手がける日東電工(株)の燃料電池開発部門が業務移管され、独立した企業とのこと。今回NTTドコモの燃料電池としての出展だが、ほかのキャリアーの携帯電話機向けの製品や、ノートパソコンなどの携帯電話機以外の機器への応用も「引き合いがあれば」開発していきたいという。ただし、NTTドコモ向けの燃料電池の製品化が最優先で、そのほかのキャリアーについてはその後に検討していくという。

(編集部 橋本優)


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