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新セグウェイが国内販売開始! さっそく試乗してきた


2006年10月20日

日本SGIが総代理店の“なぜ”?

今年8月にアメリカで発売された第2世代の新セグウェイが日本に再上陸する。登場当初は法整備が進まず公道での利用が制限された国が多かったが、今ではアメリカ50州中45州で公道を走ることができるほか、近頃ドイツやカナダでも公道での利用が認められた。日本でもセグウェイが街を滑走する姿が見られるようになるか――。

新型セグウェイの正規総販売代理店となったのは、日本SGI(株)。20日に行なわれた発表会で、和泉法夫代表取締役社長は開口一番、「なぜ日本SGIがセグウェイを販売するのか、というのが、みなさまにとっては疑問でしょう」と切り出した。SGIといえば、かつてスーパーコンピューターの代名詞だった米クレイ社を買収したハードウェアメーカー。高度なグラフィック処理技術やエンジニアリング・数理研究用途のスーパーコンピューターで知られる、純IT企業だ。

和泉氏によると、日本SGIは6年前からロボット関連事業を行なっており、セグウェイは、その流れに沿う事業展開なのだという。

各国交通法の規制の影響もあって、現在までに2万5000台を売ったというセグウェイの主な用途は、歩くには広すぎる工場や倉庫での移動や、警察や民間の警備会社で警備の巡回用、また観光ツアーでの利用などが多いという。そうした利用シーンでは、単なる乗り物以上の機能を果たす、補助ロボット的な機能が重要となってくる。

たとえば、RFIDの登場で、倉庫の在庫管理は急激なIT化の波にのまれつつあるが、RFIDリーダーと無線LANをセグウェイに搭載するような在庫管理システムが考えられる。あるいは美術館であれば、美術作品の前でセグウェイを停止すると、やはりRFIDタグを読み取って作品の音声紹介を流すといったことも可能だろう。広大な敷地をもつアミューズメントパークなら、位置情報やアトラクションの情報をリアルタイムで提供するインフラとしても機能する。つまり、人間の行動を補助するロボットを連れて歩くよりも、移動体そのものをロボットのインフラにするほうが現実的だし、応用分野も大きく広がるだろう。

そもそもセグウェイは、左右2つの車輪だけで自律的にバランスを取るために5つのジャイロセンサーと2つのCPUを搭載する、きわめて高度な“IT技術の結集”とも言える製品だ。日本SGIが販売するというのも、そう考えれば唐突でもない。

導入分野例
セグウェイの導入分野は倉庫、配達、警備など
和泉法夫氏
代表取締役社長CEO 和泉法夫(いずみのりお)氏
両者トップ握手
日本SGIの和泉社長と米セグウェイ社 社長兼CEOのジェームス・ノロッド(James Norrod)氏

雪のゲレンデも登っていける新セグウェイ

日本SGIは20日付けで米セグウェイ社と正規代理店契約を締結し、同日販売を開始すると発表した。販売するのは、一般向けの“i2”とオフロードに特化した“x2”の2モデルで、価格は両モデルとも95万円。価格には対人・対物の保険料6万7500円が含まれる。

最高速度は20km。重量は47.7kg(i2)、54.4kg(x2)。バッテリーはリチウムイオン電池で、充電には通常のAC 100Vを利用する。充電時間は6〜12時間で、フル充電での走行距離は24〜39km(i2)、14〜19km(x2)。一般的な利用方法であれば、フル充電で8〜10時間乗れる計算だという。耐水性も考慮されており、全体が浸かるまでプールに落としてから拾い出しても問題なく走れるほど。

新セグウェイと旧モデルの最大の違いは、ハンドルの操作方法が変更されたこと。第1世代ではハンドルグリップを、オートバイのアクセルのように回転させることで、左右へ転回していたが、第2世代ではグリップが回転せず、ハンドルを左右に倒す方式に変更された。体重を前後にかけることで前進・停止・後退するという操作と合わせて、より直感的になった。

一般モデルとオフロードモデルの主な違いはタイヤとトラクション。オフロード向けは、段差や坂道に対応するため、よりパワーが出せる。「雪の積もったスキー場のゲレンデも登っていける」(CEO)という。オフロードモデルの応用として、ゴルフ場向けの“x2 Golf”も販売予定で、芝や環境への影響が少なく、個人単位での移動が可能なことから、すでに海外では導入例もあるという。

i2
新セグウェイの一般向けモデル“i2”。価格は保険料込みで1台95万円
ハンドル部
新モデルではハンドル部のグリップが回転しなくなった
搭乗部
搭乗部。センサーの動作状態を示す緑のランプが点灯する
x2 Golf
ゴルフ場向け製品“x2 Golf”

法人向けで安全性を証明
法整備を働きかけて個人の公道利用も視野に

日本SGIは国内の代理店を通して、まずは倉庫、空港、アミューズメント施設用に法人向けに、初年度2500台を目標に販売していく。

個人向け販売は行なわないが、それは乗れる場所がないからという理由で、将来にわたって予定がないということではない。「まずは法人向けで安全性を示し、普及させていくなかで、日本SGIとしては国に法整備の働きかけを積極的に行なっていく」(前出和泉氏)という。法整備には時間がかかるものの、海外の法整備や導入事例が増えていることから、見通しは明るいという見解を示唆した。


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